MENU

治験ってどんな感じなの?って話

 

「治験が気になっているけど、実際どんなものなのかわからない」という方向けに、治験では何をするか、メリット・デメリット、制約、その他諸々について、治験を受けている身として書いていきます。

 

 

そもそも治験って何?

国から認められるために、開発中の薬の安全性や効果を確認する試験です。

大体、第Ⅰ相~第Ⅲ相までの段階で行われることが多く、第Ⅰ相が健康な成人、第Ⅱ相が比較的軽度な患者、第Ⅲ相が実際に使用するであろう患者を対象に行うそうです。

恐らく皆さんが参加するものは第1相試験に該当すると思います。

 

 

「健康なのに薬飲んでどうするの?」という話ですが、当然、健康な皆さんが薬を飲んだところで罹ってもいない病気が治るわけではありません。時間経過による血中の薬の成分の濃度を測定します。ジェネリック医薬品であれば、実際にすでに売られている薬と、新たに作ったジェネリック薬の比較をする事になるはずです。

 

 

治験の流れ

 

まずは事前検診を受けます。基本的には採血、採尿、身長・体重(BMI)、血圧、心電図、診察です。この結果を踏まえ、本試験参加者を決めます。倍率は4倍前後くらいだと思います。事前検診では交通費として大体3000円ほどいただけます。

 

 

そして本試験で実際に入院です。ただ、入院1日目にも採血、採尿、血圧、心電図などを測定し、更に何名か(4名程)は予備に回ります。2回の健康診断を勝ち抜いてようやくお金を貰えるチャンスをつかむ形になります。しかし、予備になってしまった場合でも、投薬までに体調不良などで欠員が出たら参加できる可能性があります。

大体、事前検診から退院まで1か月ほどかかります。

 

 

どんなことされるの?

治験といえば漠然と怖いものというイメージや、変に体を弄られると考えられがちですが、全くそのようなことはありません。当然ですが(笑)

 

単純に薬を飲んで採血して、体温・血圧・心電図などを測るくらいです。それだけ。

それ以外の時間は基本的に自由時間です。昼寝をする人、漫画を読む人、ゲームをする人、勉強をする人など様々です。

 

薬を飲んだ日は半日ほど採血などで時間は経ちますが、それ以外は極めて暇といっても過言ではありません。

 

採血量も2泊3日×2~4泊5日×2ぐらいであれば、全体を通して200ml~350ml程度なことが多いので、心配するほどではありません。

 

 

治験を受けるメリット

強いて言えば高額なお金がもらえることくらいでしょうか。

私が今まで受けてきた治験の相場としては、2泊3日で4万円、2泊3日×2で7万5千円、3泊4日×2で12万円、4泊5日×2で16万円あたりです。当然、薬の内容や通院の有無などによって額は変動します。

 

確かに日当1万円以上ではありますが、単純な時給換算にした場合、普通のバイトの方が割は良くなります。ただ、拘束されているだけで自由時間も多いため、「自分が昼寝したりゲームしてるこの時間にお金が発生している」と考えるタイプであれば非常に向ていると思います。

 

 

金額以外のメリットは一切無いと考えていいでしょう。

薬はあくまでも患者の方向けに作っているものなので、作用としてのメリットはありません。薬を飲むことによって健康になる、肌がキレイになる、心が元気になる。そのようなことは一切ありません。

 

 

治験を受けるデメリット

時間的拘束、副作用、その他の制約です。

時間的拘束については単に入院・通院に係る拘束です。

 

副作用についてはジェネリック薬では、既存の薬を使っていた際の副作用が出る恐れがあります。当然、薬の種類によって副作用の内容は変わります。中には低い確率で心不全や突然死等が含まれているものもあります。

 

ただ、説明を受ける際の副作用の確率は、既存薬を長期にわたって使用していた場合も含まれているため、必要以上に心配する必要はありません。

副作用が出た場合も医師が適切な処置を施すことになっています。

 

 

治験中の制約

入院中は運動、飲食物の持ち込みなどは禁止されます。夜も23時頃就寝、朝は6時~8時頃の起床になります。また、入院中の食事は完食しなければならないため、過度な好き嫌いやアレルギーがあって食べられない物がある場合は受けられません。

 

その他、入院1週間前ぐらいから、激しい運動の禁止、暴飲暴食を控える、アルコール・タバコの禁止、柑橘類の禁止、採血・輸血の禁止、薬の使用禁止、セントジョーンズワート(セイヨウオトギリ)含有食品の禁止などの禁止事項を設けているところが多いです。

 

 

その他

どんな人が受けていることが多いの?

完全に憶測ですが、20代の人が多いです。大学生や専門学生も結構います。

30代もまぁまぁ見かけます。40代については1試験に1人、2人ぐらいです。

友達と2,3人で来ている人もよくいます。ただ、友達と来たからといっても検診の結果が悪ければ当然落ちます。

 

採血の頻度は?

薬を飲んだ後は、10分間隔や30分間隔と中々忙しいです。その後は1時間、2時間間隔になっていきます。序盤は採血が続く為、なかなか血が出てこない人や腕が腫れてしまう人も見かけます。しかし、投薬日以外であれば1日1~2回しかないところがほとんどです。

 

 

さいごに

 治験のおおまかな説明は以上となります。

確かに副作用などのデメリットなどもありますが、重大な副作用はあまりないので心配は必要ありません。時間に余裕があってお金が必要な方には本当にオススメです。

後々、実際の治験の入院生活、治験の受かり方なども書いていこうと思います。